読了『六花の勇者』


図らずも電車通勤が続くようになったので、移動時間でラノベを読み始めました。
今日読み終わったのがスーパーダッシュ文庫の『六花の勇者』。


あらすじは――。


闇の底から『魔神』が目覚める時、運命の神は全世界から6人の勇者を選び出す。
肉体に花の紋章を浮かび上がらせた勇者たちは『六花の勇者』と呼ばれ、『魔神』を再度封印するという。


そして再び『魔神』復活の時は訪れた。
紆余曲折の末、半島の先端、『魔神』の尖兵である凶魔の軍勢の侵攻を阻むための霧の結界を設置した砦に集結した勇者たち。


ひとりは、地上最強を自称するアイテム使いの戦士アドレット。
ひとりは、豊原の国ピエナの姫にして、<刃>を生み出す聖者の能力を持つ天真爛漫な少女ナッシェタニア。
ひとりは、過去には存在しなかった<火薬>の能力を持つ聖者にして、過去に『六花の勇者』候補や聖者を殺してまわっていた凶魔と人間の混血児、『六花殺し』フレミー
ひとりは、半年前にフレミー討伐を使命として授かり旅だった、ナッシェタニアを崇拝するピエナ最強の若き騎士ゴルドフ。
ひとりは、最強の聖者と呼ばれ、かつてフレミーすらも敗走させたことのある傲慢な少女、<沼>のチャモ。
ひとりは、すべての聖者の能力に精通し、10年前に行方不明になった<太陽>の聖者に代わり、聖者を統率する組織の長となった修道士、<山>のモーラ。
ひとりは、猫のような身体能力を持ち、金のために『勇者』となった殺し屋ハンス。


約束の地に集った『六花の勇者』は……7人。

この中にひとり、偽者がいる。
そしてその偽者は、『六花の勇者』の間に疑心暗鬼を生み、同士討ちを狙っているのだ。


混乱する勇者たちをしり目に凶魔の軍団は砦に攻め入り、勇者たちが旅立つ前に霧幻結界を作動させてしまう。
結界は侵入も許さないが、中にいる人間の脱出も許さない。
7人は砦周辺の森ごと閉じ込められ、否応なく犯人探しをすることに。
結界の装置は、人間にしか作動させられないのだから。


勇者たちはまず『六花殺し』であるフレミーを、次に結界が発動した時に一番装置の近くにいたアドレットを疑うが……。


という話。

いやぁ、面白かった。
ファンタジーなのにクローズドサークルミステリー!
謎解きよりも、疑惑を晴らすために血まみれで頑張るアドレットの熱血さに惚れた。
地上最強を自称しつつ、勇者の中で一番弱いというのもお約束。
それが機転と知恵と情熱で、誤解を解き、味方を増やしていく展開がとにかく熱い。
世界観もしっかりしてるし、何よりすべてが決着したと思った後の展開がトンデモナイ!


いやぁ、ひさびさに面白い本、読んだわー!